百年の誤読

20世紀のベストセラーを岡野さん豊崎さんのお二人が読んで「名著といわれているから。。」とかいうバイアスなしに、「こんなこという主人公ってどうなんだろう。。」と楽しく語り合っていく本。豊崎さんは「文学賞メッタ斬り!」や「TV BROS.」のコラム、テレビ「週刊ブックレビュー」などで おもしろい本の論じ手だな〜とかねがね思っていて、その思いはこの本でもさらに強くなったし、岡野さんの方は存じ上げていなかったのだけどこの本につけられた注などから細やかな配慮のできる教養人という感じで好ましく思った。お二人が下した価値判断が絶対ではないだろうけれど自分たちの目を信じて、自分たちの視点でこの100年間の人気本について語り合ったこの本は読んでいてとても楽しいし、オーソドックスな文学の中のすばらしいものを新しいアプローチで紹介してくれるこの本はなかなかよいものです。内容も深いのにずっと笑いながら読み、読書の楽しさをすごく味わった本だった。

百年の誤読

百年の誤読