新選組始末記

市川雷蔵が出演。これは、「新選組!」からはいった自分には、とってもおもしろい映画だった。今回みた3本の中で一番おもしろかった。市川雷蔵扮する山崎丞は、武士らしい生き方を求め、近藤の人柄に惹かれて新選組にはいったものの、組織のもつ矛盾に直面し悩み続ける。市川雷蔵祭とかいうと、眠狂四郎のかっこよく決まった写真とかがよく使われているのだけど、ふつうっぽいものを演じた彼の方がいい、という声もきく。これもそういう感じでいいと思う。描いているのは、ちょうど今大河でやっている大和屋での事件や、芹沢鴨と土方の対立、そしてその後の池田屋事件というところまでで、そこに至るそれぞれの隊士の気持ちのやりとりが丁寧に描かれていてとても楽しめるものだった。土方役は天知茂。彼のことは、2時間ドラマでの明智のイメージしかなかったのですが、当時はほっそりしていて、あやしげ。市川雷蔵も迷える芝居がいいのです。かっこよすぎないところがとってもいい!