デコボコ映画館

日本短波放送に障害者福祉をテーマにした過去「スロータイム」という枠があって、そこで著者の粉雪さんは映画分野を担当され障害者と関わりのある映画をとりあげ、対談されていかれたそうで、その時のことをまとめたのがこの本。
ペンネームのイメージから勝手に著者を斜にかまえたようなところもある人かな、と思いこんでいたのだけどすごくまじめに映画をみて真摯に対談されていて相手をもちあげるばかりじゃなくて、作り手に対してもわからないところはわからなかったとまっすぐにたずねている姿勢をみてとても好感をもった。
心の中でちょっと感じていた、そうはうたってないけれど「これってハンディキャップのことを描いているのでは。。」と自分が感じていた「バットマン2」や「シザーハンズ」についてもハンディキャップ映画として語られていたり、老いのこと、人種差別のことなどもとりあげられている。
研究者、映画を鑑賞する立場の人たち、映画をつくる人たち、といろいろな人との対談なので難しくなりすぎずいろいろな方面からの切り込みが楽しめた。