ワイルダーならどうする

インタビュアーであるキャメロン・クロウローリングストーンズ誌のライターをしており、自伝的映画でも、「対象に近寄っていき、だれにもかけないなにかをつかみとる」ということが丁寧に描かれれていた。このインタビューにもその教訓はとても生かされていたし、また割合最近の映画(たとえば「Shall we dance?」やウディ アレンの作品、トム・クルーズの話など)についても語られていてとっつきやすいものだった。期待通りキャメロン・クロウはものすごくしっかりインタビューの準備をしていて、でもそれがスキル的な感じでなく心からワイルダーを尊敬し、ワイルダーの言葉を未来に残すためにがんばっている感じが伝わってとても好感がもてました。日本語版も、和田誠さんの装丁、編み直されたフィルモグラフィー、交流名鑑の編纂などワイルダーの時代の映画を愛する人の参考図書としてすごく価値のあるものに仕上がっている。

ワイルダーならどうする?―ビリー・ワイルダーとキャメロン・クロウの対話

ワイルダーならどうする?―ビリー・ワイルダーとキャメロン・クロウの対話