80'S

キネマの天地

松竹大船撮影所50周年記念で作られた作品。旧作日本映画のあれこれが出てくるかなとみたのだけど、主人公は田中絹代風、とか渥美清演じたその父の名前は小津映画からのネーミング喜八、とかカール・マルクスとマルクス兄弟の取り違えとか散りばめられている…

ドレミファ娘の血が騒ぐ

ドレミファ娘の血は騒ぐ [DVD] 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント 発売日: 2001/08/24 メディア: DVD 購入: 1人 クリック: 27回 この商品を含むブログ (46件) を見る VHSにて。 先日万田邦敏氏の「UNloved」*1をみて感銘を受け、万田氏がこち…

ミラグロ

ミラグロ/奇跡の地 [DVD] 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル 発売日: 2012/05/09 メディア: DVD この商品を含むブログを見る ロバート・レッドフォード監督作品。もちろんみたのはVHS版。 リゾート地建設さらにはそこからさらなる金儲けの餌食にな…

ロケーション

ロケーション [VHS] 出版社/メーカー: 松竹 発売日: 1985/05/21 メディア: VHS クリック: 1回 この商品を含むブログ (3件) を見る ピンク映画の現場が舞台。森崎東監督の私の印象は脈拍数が高いひと。展開が早い。疾走している。「ペコロスの母に会いに行く…

痴漢電車 下着検札

痴漢電車 下着検札 ↑センシティブな表紙だけにテキストだけリンク 「おくりびと」の滝田洋二郎監督のポルノ映画。滝田監督は「コミック雑誌なんかいらない」*1でもだったのだけど、その時代の風俗をよく映しこまれるそうで、「痴漢電車」のシリーズもそうだ…

チューズ・ミー

eiga.com 「モダーンズ」*1がなかなか良かったアラン・ルドルフ監督。ふや町映画タウンのおすすめ印のついているこの作品もみてみた。ラジオの人気カウンセラー、ナンシーというのがちょっと「おいおい」という気分にさせられる役なんだけど、彼女を軸にして…

モダーンズ

モダーンズ [VHS] 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント 発売日: 1989/11/24 メディア: VHS この商品を含むブログを見る twitterで80年代の映画の話になり、ロバート・アルトマンチームの、アラン・ルドルフ 監督の話が出てきた。ふや町映画タウン…

コミック雑誌なんかいらない、嗚呼!おんなたち猥歌

コミック雑誌なんかいらない デラックス版 [DVD] 出版社/メーカー: パイオニアLDC 発売日: 2001/12/21 メディア: DVD クリック: 37回 この商品を含むブログ (34件) を見る みたのはVHS版 嗚呼!おんなたち猥歌 デラックス版 [DVD] 出版社/メーカー: パイオニ…

BU・SU

前にちらっと文楽人形が映っていたのをみて気になり改めてちゃんと鑑賞。吉田簑助さんが遣っておられたんだ。。富田靖子さんの表情がとても良くてお七の人形振りがでてくるのも嬉しく。 高島政伸氏も同級生役で登場。富田さんのおばさん役、神楽坂の大楠道代…

ティント・プラス監督の「鍵」。大胆ではあるけれど、ファシズムの台頭という時代のプレッシャーやベネチアの持つ夜の暗さや昼の水路の美しさがすごくうまい味付けになって、神代監督版*1みたいな滑稽さとかあまりなく、実は谷崎の本質みたいなねじ曲がった…

北斎漫画

北斎漫画 [VHS] 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ 発売日: 1995/11/18 メディア: VHS この商品を含むブログ (2件) を見る 田中裕子がものすごくいい。この映画は81年のようだけど、田中裕子がサントリータコハイのCMに出てきたのも印象的で(82年らしい)…

戦場のメリークリスマス

戦場のメリークリスマス [DVD] 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店 発売日: 2011/10/29 メディア: DVD 購入: 1人 クリック: 22回 この商品を含むブログ (38件) を見る 今頃。。なんだけど、やっとこの有名な作品を観た。有名なシーンの切り取りはみていたのだが…

遠い追憶の日々

ポール・ニューマン監督作品。ポール・ニューマンの作るもの、ほんとにいい。 この作品は死の病に冒された人々のサナトリウムが舞台。50を過ぎると結構直面してしまう身近な生と死の問題を丁寧にまっすぐに表現していて、それがつらくなく、うんうんわかる、…

ガラスの動物園

ボール・ニューマンの仕事ってほんと名前のメジャー感からは想像つかないほどの地味で繊細なところに目が行き届いていて接すれば接するほど好きになる。 この監督作品「ガラスの動物園」も繊細な表現でジョン・マルコヴィッチ演じる主人公の姉ローラに寄り添…

俗物図鑑

中野翠さんの昨年末に出たコラム「ズレてる、私??」*1に載っていて気になったので借りてみた。 今、観直したら、何だかフワーっと軽く陽気になったかのような、一九八〇年代初頭の空気が思い出されるのでは? と書いてあったが、まさにその通り。あの時代…

ヒポクラテスたち

ヒポクラテスたち [DVD] 出版社/メーカー: パイオニアLDC 発売日: 2001/08/24 メディア: DVD クリック: 3回 この商品を含むブログ (26件) を見る この映画は80年代に東京で大学生だったときにみて、好印象だったけれど、京都に帰ってきて五十代になった今み…

家族生活

ふや町映画タウンのおすすめリストに載っていて借りてみた。 不器用な中年男の前妻との間の娘との小旅行。まずは、どう接していいかわからず友だちを中にいれて会おうとする娘との距離感。徐々にそれが埋まるも、時間の制約のある中で良いものを伝えたい、良…

火まつり

1985年キネマ旬報賞主演男優賞受賞、毎日映画コンクール日本映画優秀賞作品。この映画の予告編は当時ミニシアターでみていて、浮ついた大学生だった自分には縁なき世界の話のように思えていたが、今見るとすごく興味深い。この年齢でみることができて本当に…

はじけ鳳仙花 わが筑豊わが朝鮮

movies.yahoo.co.jp 土本典昭監督作品。筑豊の炭鉱労働にかりたてられた朝鮮人労働者を描く画家富山妙子氏。炭鉱の朝鮮人炭鉱労働者のことは「にあんちゃん」*1をみて気になっていた。鳳仙花は韓国の花、はじけた鳳仙花の種に朝鮮の人たちの思いを描く富山さ…

野菊の墓

聖子ちゃんバージョンの「野菊の墓」、ふや町映画タウンで、☆☆☆(これが、かなり、おすすめ)となっていて気になっていた。木下恵介監督の「野菊の如き君なりき」*1と見比べたい気持ちもあってみてみた。 「野菊の如き~」の方では、年上とかいとこ同士とか…

廃市

twitterで高畑勲監督の「柳川掘割物語」*1の話が出てきて、その流れで柳川で撮影されたこの映画をみてみた。この映画は現実の柳川の町の話ではなく、柳川にインスパイアされて作られた架空の町の話ということになっており、古風な水路のある町が大林監督らし…

わるいやつら

当代片岡仁左衛門(当時は片岡孝夫)がぼんぼんの色男の医者役なんだけど、その品がこの作品をリアリティのあるものにしている。「世間知らずのプレイボーイ」とビデオジャケットに書いてあるのだが、ほんとにそれゆえの松本清張らしい展開の物語がおもしろ…

北京的西瓜

1989年大林宣彦監督作品。中国人留学生の苦しい生活を見かねて献身的な援助を始め、のめり込みすぎて、家族の危機さえ迎えてしまう八百屋さんをベンガルが演じる物語。実話を元にしている。 外面の良さが過剰になって、家族の不満が起き、自分でもやりすぎて…

戦場の小さな天使たち

意表をつくおもしろさ。 邦題がありがたすぎて、この映画のたのしさを伝えていない。原題は「Hope and Glory」。 第二次世界大戦中のロンドンの少年の一家の物語だけど、こんな戦中もの初めてみた。リアリスティックで生きる力に満ちていて、少しの陰影もあ…

星くず兄弟の伝説

1985年手塚真監督作品。今年続編「星くず兄弟の新たな伝説」が公開されるそう。「星くず兄弟の伝説」の方はすごく80年代っぽく、配給シネセゾンということだったけれど、86年パルコ配給の「ビリィ★ザ★キッドの新しい夜明け」と似た、あの当時の空気が濃厚…

魚影の群れ

公開当時は自分と無縁っぽい作品だと思っていたのだけど、東北に関心を持つようになった昨今、大間やむつが舞台という事で俄然興味を持った。 1983年相米監督作品。佐藤浩市演じるむつ市で喫茶店を営む若い男が、緒形拳演じるマグロ漁師の娘、夏目雅子を好き…

おんなの細道 濡れた海峡

twitterで、石橋蓮司さんのベスト5作品という感じでこの映画を挙げておられる方がいらっしゃって(こちら)、調べてみたら陸中海岸が舞台のようで、みてみた。すごい拾い物!みてよかった。 ストリップ劇場のある町は盛岡では?上之橋の風景におぼえあり。途…

バックマン家の人々

偶然にも前述の「ハイ・ホープス キングス・クロスの人々」*1と同じ1988年製作。こちらも家族の物語で、多世代の問題を取り扱っているところが重なる。そして、かたやイギリス、かたや本作はアメリカと好対照のお国柄がみえる。スティーブ・マーティンが…

ハイ・ホープス キングス・クロスの人々

マイク・リー監督の出世作とのこと。イギリス映画らしい抑制がきいた感じがとてもいい。友人が同監督の「秘密と嘘」をみて、自分の人生の転機を得たといっていたが、わたしもこの作品をみて人生の対処に対するヒントをもらった。いつまでも子どもが欲しくな…

魂遊び ほうこう

ポレポレ東中野で公開時の紹介ページ movie walkerの紹介ページより 京都在住の人形師・奥井恵介の仕事ぶりを描くドキュメンタリー。奥井恵介は京都の銀閣寺に近い下宿に住み、顔師を生業としている。顔師とは芸妓や舞妓などにいわゆる白塗りの化粧を施す人…