映画本

私は好奇心の強いゴッドファーザー

自分と映画のかかわりを短い文章でうまく表現した連作エッセイで、初出は「IN☆POCKET」という、多分講談社文庫の広報誌のようなものだから、読みやすく、でもおもしろいだけでなくなかなか深い内容。「ジプシーは空に消える」という幻のソビエト映画…

シネ・モードギャラリー

ファッション業界の日刊専門誌「繊研新聞」に連載されていた映画ファッションに関するコラムをまとめたもの。 まずは20世紀のファッション、そして映画の背景の時代を追って古代エジプトから現代に至るまでのファッションを紹介するコーナー、そして帽子、…

ビデオショップ午前二時

わたしの好きなビデオショップは店員さんがよかったって思った映画をpushしてくれるところ。少々かたよっていても、自分の好みとずれてもそのずれが楽しい!数値化された在庫管理じゃなくて、人間が押すそのぬくもりを楽しめるようなお店!この本はまさ…

シネマほらセット

ものすごく何気ない表紙でものすごく何気なく売られている感じがするのだけど、これはすごい力作!全編こんな映画をこんなキャスト、スタッフで作ったらこんなものになっちゃうよ、というほら話なのですがもう映画の素養がたっぷりある橋本さんの手のこんだ…

オーケンのわたしはヘンな映画を観た!

わたしもうっかり変な映画をみることがあるけれどこんなに愛情をこめておもしろくまとめられないなぁ。。軽い調子の文章ではあるけれど観る目の確かさ、クールさはまちがいなく、書いてあることを信用して読む気になる一冊。オーケンの、私はヘンな映画を観…

デコボコ映画館

日本短波放送に障害者福祉をテーマにした過去「スロータイム」という枠があって、そこで著者の粉雪さんは映画分野を担当され障害者と関わりのある映画をとりあげ、対談されていかれたそうで、その時のことをまとめたのがこの本。 ペンネームのイメージから勝…

日本シネマの女たち

筋書き中心に映画をとらえるのでなく、構図や目に見えているものを中心に日本映画を分析した書物。 図版もたくさんさしはさまれ、難しいことはない。 わたしとしてはもっともっと例が多い方が楽しめたかな。。 でも、ひとつの法則を示して後は実地に読者が検…

私の昭和映画史

昭和映画史という名前がついているけれど、本当に廣澤さんの接してこられた範囲が描かれていて、いわゆる映画史の本ではないけれど、戦前から戦争、そして戦後と歩んでこられた廣澤さんの生涯の記録は本当に生きた日本史というか、その時代時代の雰囲気が強…

ワイルダーならどうする

インタビュアーであるキャメロン・クロウはローリングストーンズ誌のライターをしており、自伝的映画でも、「対象に近寄っていき、だれにもかけないなにかをつかみとる」ということが丁寧に描かれれていた。このインタビューにもその教訓はとても生かされて…

マイ・ファースト・ムービー

翻訳物のインタビューを読んでいるととってもうわつっつらだけだったり、あるいはバックグラウンドを十分に理解していないためなんの話をしているのかわからない。。ということが時々起こるのだけど、このインタビュー集はアン・リー、ゲイリー・オールドマ…

溝口健二 情念の果ての女たちよ 幻夢へのリアリズム

溝口監督の映画をはじめてみたのは遺作「赤線地帯」。 もともと赤線の建物に興味をもったことからみたのだけど、人間ドラマのおもしろさ、すべてがきまっている様子がとてもよくて次は「祇園の姉妹」をみた。 これもさすが名作の誉れ高い作品。 「赤線地帯」…

シーナ映画とコーキ映画

「ラヂオの時間」や「みんなのいえ」の撮影監督の高間さんという方の本。 椎名誠の映画の方がハプニング続出でおかしかったのだけど、三谷さんの方も、三谷さんって演技に厳しい、でも腰の低い監督ぶりだったんだなぁ。。なかなかいい感じ。。というのが伝わ…

映画に毛が3本!

最近すごく注目している漫画家黒田硫黄さんが、みてこられた映画をおおむね1ページのマンガで表現、その横に映画のデータ、文字による寸評が付け加えられて構成されている本。とにかく視点がしっかりしていて、シャープで深い洞察!そしてそれをわかりやす…

外国映画ぼくの500本

映画評論家の世界の長老、昔から数多くの映画をみてこられ「西洋シネマ大系 ぼくの採点表」という本に膨大なデータをまとめられた双葉さん。小林信彦さんの映画コラムでも双葉さんの採点表がよく言及されている。この本はその膨大なデーターから特に配点の高…

アートアニメーションの素晴らしき世界

クレイをつかったものや、絵画みたいなものなどちょいと変わった雰囲気のアニメーションに深く惹かれてしまうのだけど、この本を読んでいるとまだまだみたいものがたくさんある!と実感でき幸せな気持ちになった。歴史もちゃんとふまえていてながれも頭に入…

英国映画で夜明けまで

「京都人だけが知っている」*1の入江さんが書かれた英国映画案内。(入江さんは京都出身で現在イギリスで生活されてい。)「京都人。。」もとてもマニアックな案内で京都にすんでいるものにはとてもうなずけ参考になったのだけれどこれもそれと同じくらい緻…

仁義なき映画論

松ちゃんの「シネマ坊主」を読んだときも、きびしい人だからもうけちょんけちょんにばかり書いてあるのだろうなぁ。。とか思いきや、松ちゃんの意外な視点に驚いたりしたのだけど、この本も、ダメと思った映画については本当に遠慮なくいっているけれど、た…

関根勤のサブミッション映画館

関根さんのお好みは主にアクション。そして文章は彼らしいジョークにみちているのだけど、さすが、キネマ旬報に連載していただけあって、そこら辺のタレント本とは全然違う。映画も幅広くみておられるし、愛情に満ちているけれど、批評する心もちゃんともっ…

玲子さんのシネマ・ファッション

西村玲子さんって擬人化されたようなうさぎのイラストとかのイメージがあって、主婦の人に人気のあるなんだかかわいい感じとか勝手に思っていた。自分がちゃんとした主婦じゃないもので縁のない世界かと思いこんでいたのだけど、それが決めつけだったと感じ…

シネマ坊主

Youさんが掲示板で まっちゃんの『シネマ坊主』読んでます。 Youの「いいなあ」と思ってた映画がボロボロに言われてても、 わははは笑えてしまいます。 タレント本って今まで全く読んだことなかったのですが、 これって音声を活字にしたみたいな感じで、面白…

Videoまっしぐら

中野さん石川さんの交換日記のような感じでひとつのテーマに沿った映画のことをイラストまじえて書かれた本。友人のすごい読書家澤村可奈子さんもおすすめの一冊。みてない映画でもついていけないということがなく次これみてみようかな〜という気持ちにさせ…

石川三千花の勝手にシネマ

知らない映画もいっぱい紹介してあったけどイラストと解説文でぜひぜひみたくなる感じ。知ってる映画について見方がちがってても「ほう。。なるほどなぁ」と思わされる一冊。シネマ通信 石川三千花の勝手にシネマ (文春文庫)作者: 石川三千花出版社/メーカー…

ともだちシネマ

中野翠、石川三千花ご両人の映画放談。親しい二人ならではのツッコミも楽しいし二人がすすめておられる映画なら是非みたいなぁという気にさせられる。文庫版のためのおまけである「決めつけカップル最新版」もとてもありがたいデーターベース。ともだちシネ…

おしゃべりな映画館

mikaさんが掲示板で 映画好きのみなさんにぜひオススメしたいのが「おしゃべりな映画館」という本です。 淀川長治+杉浦孝昭(おすぎ)の対談集、 1〜4巻までマドラ出版から出ています。 (今は出てないんでしたっけ?) まるでその映画を観たような気持ち…

まんぷく劇場

室井滋さんの本は一時大好きで「むかつくぜ!」「キトキトの魚」「東京バカッ花」など立て続けに読んでいた。しかし、なぜだか急に満腹状態になり遠ざかっていた。で、ひさびさにフリマでみかけて買ったこの一冊。タイトルも「まんぷく劇場」。室井滋さんの…