文楽

人形有情

吉田玉男さんの芸談聞き書き。先日古いビデオをみていたら玉男さんの特集が録画されていて、わかぎえふさんなども玉男さんがとても好きということで出てこられていたけれど、この本にも玉男さんのお茶目な感じの人柄などもにじんでいる。何度か文楽に行って…

11月文楽公演

第一部が双蝶々曲輪日記、第二部が奥州安達原桐竹勘十郎さんも関わっておられる「文楽へようこそ」*1という本に載っていた勘十郎さんの好きな役というのが、結構アクの強いような役だった印象があるので、今回演じられたこの安達原の鬼婆、かなり楽しんで演…

平成26年夏休み文楽特別公演

第一部親子劇場 落語作家の小佐田定雄氏作、鶴澤清介氏作曲、桐竹勘十郎氏演出の新作「かみなり太鼓」 解説「ぶんらくってなあに」 そして「西遊記」こどもたちがおばあちゃんとお母さんに連れられて来ているパターン多い。ほほえましい。リアクションよし。…

文楽へようこそ

同学年の文楽鑑賞の先輩に教えてもらったのだけど、ほんとに文楽をみはじめた自分にぴったりのよき本だった。表紙の人形遣いのお二人を中心に、あとは昭和40年生まれ前後の(中堅とお呼びしていいのかな?とにかく生まれた年代が自分と近いものだから感覚…

菅原伝授手習鑑

今回の桜丸切腹の段は竹本住大夫さんの引退狂言となった。桜丸が吉田蓑助さん、女房の八重が吉田文雀さんで、ベテランぞろいの舞台。イヤホンガイドの高木秀樹さんのおっしゃるように最後に花を添えておられる感じ。そして、高木さんの住大夫さんへの言葉も…

人形浄瑠璃文楽 平成26年 初春公演

12月26日の新聞で補助金減額にむけ「正念場」と書かれ、さらに1/15付の新聞では厳しい状況が伝えられている1月公演。この日の公演は本当に客席と舞台が呼応し合っているのが感じられすばらしかった。 百貨店などが閉店してしまう時、閉店セールだけにぎわっ…

綱大夫四季

巻頭には永六輔さんの口上、外函にも味。 生田家の家紋 丸に十。息子さんの咲大夫さんが名前をもらわれるときの逸話で出て来る紋の話ともつながっていて趣深い。 山川さんによる絵。など、凝ったつくりになっている。ソフトカバーの本は読みやすくていいけれ…

伊賀越道中双六

大阪国立文楽劇場にて朝からぶっ通しで文楽。しんどいかと思いきや、話にどっぷりひたれてすっきり理解できてよかった。はじめあらすじで読んでいるとなんか入り組んでいてわかりにくそうな話と思っていたが、舞台でみたら大丈夫。 ちょっと前に歌舞伎でみて…

夏休み文楽特別公演

先週の日曜、大阪国立文楽劇場へ。今回は三部。一階ロビーの芝居絵が私は大好きで写真を撮ったもののずいぶんボケている(~_~;)。パンフレットをみると長谷川貞信さんの名前が。ちょっと調べると、関西大学の長谷川貞信のコレクションのページがヒットし、そ…

心中天網島

11月1月4月と文楽に行くようになってきて出演者のことや、構成などがちょっとずつわかるようになってきた。 ずっとシリアスな話ばかりだと観客が疲れてしまうので、緊張をほぐすシーンがさしこまれていること。今回もそのチャリ場がおもしろかった。主人…

4月文楽公演

伽羅先代萩 新版歌祭文 釣女 とっても春らしいデザインの劇場パンフレット。説明書きによると「釣女」の美女の衣装(鴇花紗綾形綸子御所解縫振袖 ときはなさやがたりんずごしょときぬいふりそで)と大名の衣装(薄納戸羽二重市松熨斗目半越 うすなんどはぶた…

三毛猫ホームズの文楽夜噺

演目の挿絵がとてもイケているのだけど、桐竹勘十郎さんが描かれたものだと知り驚く。おしゃれでかっこいい。インタビュー部分の写真のイメージとぴったり。 文楽を人形周辺からきりとった本。最後に入っている赤川氏の小説「女人形添寝の宿」もよかった。 …

人形は口ほどにものを言い

赤川次郎氏の文楽紹介。映画をたくさんご覧になっていて、映画からの説明が多いので映画好きの私には興味を惹かれることが多かった。文楽の素養のある監督の作った作品への文楽の影響など。(ex.「椿三十郎」)文楽から話を持ってきているという「夜の鼓」今…

サライ 2月号 

「当代舞台贔屓作家が案内する歌舞伎と文楽」ということでとても充実した内容。図書館で借りたが手元においておくべきか。文楽を描いた文学作品 赤川次郎「三毛猫ホームズの文楽夜噺」「赤川次郎の文楽入門〜人形は口ほどにものを言い」 有吉佐和子「一の糸…

文楽

本自体のつくりや巻頭の文字などとてもスタイリッシュな出来上がりと思ったら田中一光氏が構成を担当されているのだった。だからといってデザイン中心なのでなく、昭和16年から19年にかけて若き土門氏が精根込めて文楽の写真を撮ったことが巻頭の土門氏…

浪花の恋の物語

橋本治の「浄瑠璃を読もう」の中に出てきたのでみてみた。橋本さんはこの映画好きだけど、近松のとらえ方がちょっと違うだろうなというようなことを書いておられた。 文楽の舞台をはじめと終わりに出す構成などは楽しい。橋本さんのを読んでいることもあり、…

あやつられ文楽鑑賞

文楽観劇のド素人であったしをんさんが、いかにして文楽にはまっていったかの記録、と最初に書かれているものの、よく古典芸能の場面で、立派な芸が披露されているにもかかわらず体力気力がついていかなくなってしまう自分は途中で挫折しやしないか心配しな…