2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

お琴と佐助

衣笠貞之助監督作品(脚本も)。山本富士子がお琴。 先日観た山口百恵がお琴のもの(西河克己監督作)*1も衣笠貞之助と西河克己の脚本で、ほぼこの作品と同じ構成になっていた。本当に細かいところが違っているくらいで。なので対比してみる楽しみがあった。…

怪異談 生きてゐる小平次

こんなに歌舞伎風にまとめてある映画とは知らなかった。 コトバンクによると、もともと十三世守田勘彌や六世尾上菊五郎によって演じられた演目だそうけど、芝居の役者(緞帳芝居←本格的なものではないの意味らしい)小幡小平次と囃子方の太九郎の二人の男に…

春琴抄

山口百恵版。三浦友和の清潔感、山口百恵の凛とした感じがとても良くて、こっちのゲスな想像を封じる勢い。 クライマックスシーンの演出は少しリアリティが強すぎた気もするが、耽美の影をもたせるというよりわかりやすい映画づくり。それはそれで好感が持て…

海辺のリア

仲代さんの芝居はすばらしいし、このときの仲代さんをカメラに収めたという意味では価値あると思う。 脚本はもう少し練り込んでほしい。「リア王」の話をなぞっている、それだけになっていて、上の娘原田美枝子の心情やそこからの仲代さんの境遇もざっくりし…

ダライ・ラマ

映画comに解説が載っているが、中国側から描いたダライ・ラマ。中国共産党の考え方ならそういうことになるなあと思いながら、はじめて知る事実も多々。ダライ・ラマ【字幕版】 [VHS]作者: 洋画出版社/メーカー: アップリンク発売日: 1998/10/23メディア: VHS…

Mother

TV

ドラマ「カルテット」で坂元裕二氏ってよい脚本を書かれるなあと遅まきながら気が付いた私。その次に放映された「anone」もみて、さらに日本映画専門チャンネルによる再放送枠で「anone」の源流のようなこの「Mother」にたどり着いた。*1 「Mother」の本放送…

ベルサイユのばら 11,12,13

うわさにはきいていたけれど、遅ればせながら現物に触れる。 ちゃんと昭和の時代に出版された10巻までのシーンとリンクさせてあって楽しい。 ほんとにベルばらに夢中になっていたときは、こういうのが読みたくて読みたくて仕方なかったなあ。。二次創作っ…

水俣 −患者さんとその世界−(1971年)

ビデオジャケットより 水俣病をひき起こした公害企業チッソに対して立ち上がった、水俣病被害者たちのはじめての記録映画。一九七〇年代、公害問題の拡がりとともに全国で上映され、水俣病の裁判や運動への関心を集める大きな力となった。 一緒に貸してもら…

桃太郎侍

市川雷蔵が主人公の三隅監督版。衣笠監督の「修羅城秘聞」*1よりカジュアルなまとめかた。チャンバラ劇的なところに力入っている。「修羅城〜」の方が、物語として見せ場が多いように思えた。こちらは主眼は雷蔵とチャンバラを見せる映画という感じで、敵役…

4月文楽公演

第1部 午前11時開演 本朝廿四孝 (ほんちょうにじゅうしこう) 桔梗原の段 吉田幸助改め 五代目吉田玉助 襲名披露 口上 景勝下駄の段 襲名披露狂言 勘助住家の段 義経千本桜 (よしつねせんぼんざくら) 道行初音旅第2部 午後4時開演 彦山権現誓助剣 (ひこ…

雪夫人絵図

まるで往年の東海テレビ製作の昼のドラマみたいなドロドロ&豪華な題材。しょっぱな久我美子のお風呂のシーンなどあり、かなり突っ込んだ表現が続く。オブラートに被せてあるけれどサディスティックに木暮実千代演じる雪夫人の二面性みたいなものも描いてあ…

修羅城秘聞(双龍の巻)、続・修羅城秘聞

1952 衣笠貞之助監督。「桃太郎侍」の源流。大河内伝次郎氏演じる敵役のみどころのある存在感が作品を引き締め盛り立てている・・桃太郎巡る女性二人の描き分けもgood! 仇っぽい轟夕起子さん、私には珍しく、そしていい感じ。双龍の巻Movie Walker 続編 Movie…

エバースマイル、ニュージャージ

1990 カルロス・ソリン監督作品 ダニエル・デイ=ルイスが信念の凄い旅の歯科医を好演。(ぴったり)。 ソリン監督、「王様の映画」*1でもだったけれど、なにかにとりつかれたようになる人をあたたかく描くなあ・・アルゼンチンの風景も良いし「王様の映画」…

ピケをこえなかった男たち リバプール港湾労働者の闘い

ケン・ローチ監督。 ここに詳しい説明が。本当の意味での労働運動。資本家のやり方にNOをいうために、自分の生活まで脅かされそれでもすすむことができるかという問題。。同監督の「リフ・ラフ」*1にもそういう問題がでてきてたなあ。ピケをこえなかった男た…

水俣の図・物語

土本典昭監督 1981年作品。「原爆の図」の丸木位里・丸木俊夫婦が描く「水俣の図」。石牟礼道子さんの詩の朗読。となると、なにか背筋を伸ばしてあらたまって見なければいけないようなプレッシャーを勝手に感じ身構えて鑑賞しはじめたけれど、ごくごく静かに…