2017-04-01から1ヶ月間の記事一覧

京都のおねだん

元々は「ふや町映画タウン」のことが載っているので読み始めたのだけど、長年京都に住んでいても知らなかった、この本を読んだことで得られた情報が多かった。(webにも載っていないさるお寺が提供している、完全口コミ情報でしか知り得ないBAR空間など)そ…

猫とふたりの鎌倉手帖 3

この本の魅力はちょっとした鎌倉案内にもなっていて、農協の即売所で売っているシフォンケーキとか出没する台湾リスとか、鎌倉で暮らしていて出会うことがストーリーに混ぜ込んであり、コラムで紹介されていたりもすること。 あっご近所の人とのかかわりとか…

蠅取り紙

重厚なイメージのワイダ監督なのだけど、この作品(69年)は、大きなサングラスと襟の大きめの花柄シャツ+ジーンズにカジュアルな毛皮をはおった70年代前後のファッションを強く感じる女学生とゴーゴーバーのようなところで出会ったり、ワイダもこういう時…

麻酔なし

1978年 アンジェイ・ワイダ監督作品。 海外を飛び回っているデキるレポーターがいきなり妻から離婚を切り出され、陰謀めいた感じで仕事も減らされ、裁判で偽りの証言をされ・・というお話なんだけど、ビデオジャケットの解説によるとワイダ監督の政治的メッ…

家路

映画好きの俳優、柄本佑さんが大好きなオリヴェイラ監督。twitterでも評判を目にするものの、今まで短編*1しかみたことがなく、初挑戦。 「ローマ法王の休日」*2で、年をとってからの姿が好きになってしまった俳優ミシェル・ピコリが事故で家族を失う舞台俳…

武蔵野夫人

息子が今、東京の武蔵小金井に住んでいて、その案内でよく出てくる崖地形「はけ」という土地。大岡昌平原作の「武蔵野夫人」はそのはけの土地が舞台だと知ってみてみることにした。 田中絹代が芯の強い女主人公で、観る前からしんどいものだろうなと思ってい…

第百四十六回文楽公演

第一部 寿柱立万歳 菅原伝授手習鑑 茶筅酒の段 喧嘩の段 訴訟の段 桜丸切腹の段豊竹英太夫改め六代目豊竹呂太夫襲名披露口上 寺入りの段 寺子屋の段(襲名披露狂言)第二部 祖父は山へ柴刈りに 祖母は川へ洗濯に 楠昔噺 碪拍子の段 徳太雄住家の段 曽根崎心…

流れ雲旅

NHK「美の壺」の東北の温泉特集の時北井一夫さんの湯治場を撮った写真が紹介されていて、北井さんのことを調べてみたら70年代につげ義春さんと一緒に温泉を巡られたそうで、この写真集にたどり着いた。この本が発行されたのは2016年5月で70年代に撮られ…

ひよこのあゆみ

先日、遠藤周作氏の誕生日ということで回って来たtwitterをみていて、中高時代に読んだ「おバカさん」という小説が、キリストの姿をユーモア小説の形で描いていて好もしかったこと、また「聖書の中の女性たち」という本に出てきた慶応大学の同級生の「ひよこ…

残菊物語(1939)

大庭監督の「残菊物語」*1をみて、もともとの溝口監督のバージョンを再見したくなった。 大庭監督の、昭和38年に作られたバージョンはとてもわかりやすく、大庭監督のをみてすぐに溝口監督のを再見すると私には以前みたときより理解が進んだ感じがする。溝…

七人の侍

大学生以来の鑑賞。大学生の時の印象もとてもよかったけれど、そこから30年経過した今度改めてみて、地域社会で生きること、チームプレーのことなど、余計に感じるところも多かった。 志村喬演じる勘兵衛がいよいよ百姓のために協力する決意を固め、そこで流…

海よりもまだ深く

おもしろかった。樹木希林演じる夫に先立たれ一人暮らしする老母、その娘と息子である小林聡美と阿部寛、阿部寛の元妻である真木よう子。それぞれの細やかな演技から目が離せなく、ほんとにああこの感じわかると画面に釘付けに。情けないけれど笑顔もこぼれ…

団地ともお 29

ゴミ屋敷と呼ばれかねない住まいのはなし「何屋敷かなともお」いいな。ゴミ屋敷報道の見世物的扱いにいつも腹が立っていて・・この、ともおの話はよい広がりだった。 「はじめに言葉ありきなのかともお」もおもしろい。間違っている事でも強い調子でいったこ…

大奥 14

篤姫登場。大河ドラマで少しだけみていて、ほんとに少しだけしかみてないのに勝手に宮崎あおいと堺雅人におきかえて話を読み進める。 幕末の流れ、黒船〜桜田門外の変など主な出来事をなぞって終わりという感じだったのが、そういう思惑で・・とひとつのスト…

乱闘街

先日観た合作映画「夢の中の恐怖」*1の中で一番好きだったゴルフのストーリーを担当したチャールズ・クライトン監督作品。邦題はギャングものって感じだけど、原題は「HUE AND CRY」。登場するのは下町の子供集団が事件を追うという少年探偵団風ストーリー。…

眼の壁

松本清張もの。大庭秀雄監督のものを最近追っかけているものでみてみた。佐田啓二演じる萩崎が、会社の上司が巻き込まれた事件を必死で追う、しかし、そこには途中で出会った女性への関心もあって・・という、みていて、危なげを感じたり(といってもきっと…

太陽と月に背いて

アニエスカ・ホランド監督作品の人をひっぱる力が好きで監督作品の中でも有名なこの作品をみてみた。若きレオナルド・ディカプリオがアルチュール・ランボー役。デヴィッド・シューリスという俳優さんが演じるヴェルレーヌの怯えからくる粗暴さがリアル。ヴ…

ローズヒルの女

twitterですすめてもらってみてみた。スイスの田舎に写真だけを手掛かりに嫁いできた黒人女性ジュリー。相手の男性が古い写真を使っていたりしたことからどうしても結婚生活にはいることができない。どこか都会の香りのする彼女は町をさまよい、まるっきりボ…

残菊物語(1963)

「残菊物語」というと溝口健二版の評価が高いけれど、実は溝口版をみた時、まだ歌舞伎とか自分がみていない時分で味わい方も中途半端だったように思う。今回多少は歌舞伎をみるようになった目でみるととてもおもしろかった。 猿之助(現猿翁)が、尾上菊之助…

白洲次郎の流儀

カントリージェントルマンとはどういうものか、本当の意味でのダンディズムとは・・ということを感じる本。白洲さんが書かれたという祇園のお茶屋松八重の看板の、青柳恵介さんのおっしゃるところの「邪気のない字」本当に素晴らしい。しかし、ネットでみる…

NHK BSプレミアムカフェ 街はこうして輝いた 銀座&六本木

TV

番組のページ銀座・並木通り 茂登山長市郎 (初回放送:2014年)六本木 川添梶子(初回放送:2014年)1964年のオリンピック前後の東京に夢を託した人々の物語をたどるシリーズ並木通りのサンモトヤマというお店の茂登山さん、六本木キャンティの…

アナザースカイ 柄本佑の回

TV

映画好きと演技、研究熱心な姿で注目している柄本佑氏が、2月放映の「アナザースカイ」という番組で大変お好きなオリヴェイラ監督にまつわる場所や人に会いにポルトガル旅行されていた。ほとんどすべての公開作品はみておられるようだったけれど番組に出てき…