2015-08-01から1ヶ月間の記事一覧

青幻記

沖永良部島の話。wikipedeiaによると、奄美群島ではあるけれど、沖縄本島と近い文化を持つという。三線が出てきたり、大和とは違う場所という雰囲気(意識、住まいや霊能者のユタ、洗骨という葬制)など、ほぼ沖縄という感じだった。 原泉、戸浦六宏、藤原釜…

パラダイスビュー

「ウンタマギルー」*1がすごくよくて、先駆けて作られたこちらも見る。同じ空気で大満足。「ウンタマギルー」でかっこいいキジムナーを演じていた宮里榮弘が、またまたかっこいい。武士の恰好をして、ある女の人と復縁したくってたまらない男性。宮里さんも…

銀の匙 13

もう三年生。それぞれが自分で工夫して自分の人生行路をひらこうとしている。チーズのことがしたくて、フランスまで留学にいった女の子の、(その留学は少しもとの思惑からははずれているものだったけれど。。)ピザの隠し味としてのブルーチーズの提案いい…

火花

こちらも文藝春秋9月号で。 はじめ少し読みづらかったのだけど、すぐ夢中になった。受賞者インタビューの中で又吉さんは 世の中には自分の中に新しい感覚をぶちこんでくるようなおもしろい本があるとわかってからは、ひたすら本を読むようになりましたね。 …

てっぽうをもったキジムナー

沖縄の木の精キジムナー。「ホテル・ハイビスカス」*1での登川誠仁さんの愛嬌たっぷりの姿も惹きつけられたが、先日観た「ウンタマギルー」*2での凛とした姿が忘れられない。下界の人間とは違うルールで生きている感じ。タイトルにその名前を見つけて図書館…

スクラップ・アンド・ビルド

文藝春秋9月号にて。 少し前に読んだ同じ作者の「ワタシクハ」*1の主人公と、重なるものを感じる。努力は怠らない。他人の観察が冷静。どこかしら漂うユーモア。 二十代で転職求職中の主人公と同居するディに通う祖父とのかかわりを描いているが、出てくる…

かごめかごめ

全篇フルカラーの静謐な世界。「繕い裁つ人」*1や「サウダーデ」*2のように自分の手を動かして暮らしていく美しさ、でもその均整を破るパッションを静かながら描く作品。舞台は修道院。「そして時はたち・・」という感じで、何年後かの様子がさりげなく描か…

ゴスフォード・パーク

公開当時、すごく自分のコンディションの悪い状態でみにいって居眠りしてしまい、いつかもう一度と思い続けてきた映画。当時、観に行かれ、ちゃんと味わわれたwindshipさんが、掲示板で書かれていることを読み返し頷いていたのだけど、パンフレットを詳しく…

乙嫁語り 7

この巻は今までの流れからちょっと離れてペルシア。姉妹妻という風習の話。なんだか今回扇情的な画が多かったような・・乙嫁語り 7巻 (ビームコミックス)作者: 森薫出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン発売日: 2015/02/14メディア: コミックこの商品…

三谷幸喜のありふれた生活13 仕事の虫

この朝日新聞のコラムの中で特にいいなと思う話題が、名優、名作の紹介。今回のメモ ウィリアム・ワイラー「必死の逃亡者」 みてからまた読もう・・ジェームズ・ガーナ― 「大脱走」の「調達屋」。三谷さんの「大脱走」でのもう一人のお気に入りは、砂の処理…

くるねこ 5

やっぱり年長の美輪のもんさんがいい。その次好きなのは、江戸の火消し職人のようなカラスぼん。くるねこ 5作者: くるねこ大和出版社/メーカー: エンターブレイン発売日: 2010/02/15メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 12回この商品を含む…

わたしのノラネコ研究

著者は九大理学研究科の生態学研究室というところで、福岡県新宮町相島というところのノラネコの調査をしたひと。一応児童書の分類で、こどもたちがノラネコの研究をしようとしたときにどうすればよいかノウハウが書かれている。大人が読んでも十分楽しいし…

市民ケーン

なにかマストアイテムというのを片付けたくてしょうがなかった今日。「市民ケーン」をやっとこさ観た。スヌーピーとチャーリー・ブラウンのピーナッツ・ブックスにまで登場する「バラのつぼみ」というキーワードが気になり続けて幾星霜、やっとこういうこと…

団地ともお 20

わたしの好きな吉田君(大食いやゲームの活躍が多い・・)にまつわる「最高のトレーナーは誰だともお」、ひとのこころに住む天使と悪魔、ポジティブとネガティブをテーマにした「バランスは大事だなともお」が好き。団地ともお (20) (ビッグコミックス)作者:…

大奥 第十二巻

徳川家斉!そうきましたか! でもよいまとめ方だった。大奥 12 (ジェッツコミックス)作者: よしながふみ出版社/メーカー: 白泉社発売日: 2015/06/26メディア: コミックこの商品を含むブログ (25件) を見る

「ワタクシハ」

又吉氏と同時芥川賞受賞の羽田圭介さん。信頼できる友人に紹介してもらって読んでみた。就職活動の話なんだけど、ちょうど息子が今それで、興味深くどんどん読み進んだ。主人公は、高校生の時ギタリストとしてデビューしたという特殊な設定だけど、地に足着…

きのう何食べた? 10

先日友人と、自分の年齢に従って同じ作品でも誰の立場でそのストーリーをみるかかわってくる・・という話をしていたのだけど・・私は今50代のシロさんと同年代なのに、シロさんのご両親の立場でこの作品を読んでいる。(なるべくあの子に迷惑かけないように…

なのな フォト ゴロー 3

都会で自力でなんとかかんとか生きていく人々の姿。 おごってあげたい人ができたとき、よい鍋を買っておいしいおでんを作ってみる素敵さ。 この巻から出てくる花屋のジュイチ君は、「ともちゃんはすごいブス」*1に出てきた男の子に似ているなあ。(それだけ…

ワン・ツー・スリー

すごいテンポ。出世欲まみれの男を演じるジェームズ・ギャグニーはギャング映画のスターだそうだ。はじめから終わりまですごいセリフ量。まくしたて続ける。ビリー・ワイルダー監督ってとにかく腰が据わっている。踏み込んだジョーク。 女性秘書がえらくかわ…

海外特派員

1940年 ヒッチコック監督作品。虚をつかれる驚きの画面づくり、結構とんでもないことが起きているのに、ユーモア的部分をかかさない感じ。。ヒッチコックらしさのように思える。時代の空気も濃厚。海外特派員 [VHS]出版社/メーカー: 日本クラウン発売日: 199…

ウンタマギルー

ものすごくおもしろかった。先日、「笑う沖縄 百年の物語」というNHKの番組をみて、感じるところが多かったのだけど、その延長線上にこの映画はある。沖縄もの、中江裕司監督の「ナヴィの恋」*1や「ホテル・ハイビスカス」*2も好きだったが、この作品の方が…

山とそば

「きょうの猫村さん」*1のほしよりこさんの、イラストと文による松本、岩国〜宮島、鹿児島の旅行記。それぞれ、「山とそば」「ヘビに巻かれて」「カルデラのある町へ」というほしさんらしいタイトルがついている。自分もそこを一緒に旅行している気分になる…

ジャコ萬と鉄

1964年深作版。すごい躍動感。モノクロの画面作りも素晴らしい。ニシン漁の漁師頭一家の話だが、そういう男の現場に無縁な人間でも入り込める表現のうまさ。ジャコ萬のすごい存在感。精悍で、今までみた丹波哲郎の作品の中で一番輝いているかも。後年の飄々…

ニャ夢ウェイ 4

ニャ夢ウェイ、松尾さんの飼ってた「オロチ」という猫のからはじまって、「オロチ」が元妻にもっていかれてから「チース」という猫がきたのだけど、3巻*1で二代目猫「チース」がはじめてあらわれたときはなんか落ち着かなかったのだけど、この巻での「チー…

麗猫伝説

大林宣彦版「サンセット大通り」*1であり、「悲愁」*2でもある。「雨月物語」や「ドラキュラ」みたいなテイストもある。火曜サスペンスで放映されたらしい。火曜サスペンスにしては、大林色満載というか、映画への思いであふれている。(私が大林色と感じる…

ゾラの生涯

セザンヌとの交友関係、「逆転無罪」*1と同じドレフュス事件の描写。。「逆転無罪」とは少しニュアンスをかえて登場。ふや町映画タウンのページに載っているゾラ原作ものもみてみようかな・・ゾラの生涯 [DVD] FRT-187出版社/メーカー: ファーストトレーディ…

回想の太宰治

津軽の斜陽館の近くの物産館マディニーの本のコーナーに太宰の妻だった津島美知子さんのこの本が「10年も一緒にいた美知子さんならではの、そしてほかの本にはない、クールな距離からの太宰」というようなポップがついて置かれていた。 読んでみて本当におも…