2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

繕い裁つ人 5

物静かな主人公が、自分の手許をきちっと守れない人へかける言葉、身に染みる。繕い裁つ人(5) (KCデラックス Kiss)作者: 池辺葵出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/03/13メディア: コミックこの商品を含むブログ (3件) を見る

打撃王

ニューヨークヤンキースのルー・ゲーリックの伝記もの。まじめにまっすぐに努力している人をちゃんと評価する気持ちのよい映画。茶目っ気もあり重苦しくない。ゲイリー・クーパーの雰囲気がそういう感じで。野球というのがまたそういうスポーツで。打撃王(字…

繕い裁つ人 4

この作品や、朝日新聞土曜版の赤峰幸生さんという人の「男の流儀 粋を極める」というファッションの話を読んでいると、体にきちんとあった服を着て、丁寧に生活したくなる。切実に。繕い裁つ人(4) (KCデラックス Kiss)作者: 池辺葵出版社/メーカー: 講談社発…

アンソニーのハッピー・モーテル

ウェス・アンダーソン監督の商業映画デビュー作。DVDジャケットには「オーウェン&ルーク・ウィルソン兄弟デビュー作」とある。今まで意識していなかったけれど、オーウェン・ウィルソンはこの脚本も監督と共同執筆しているし、わたしの好きな映画「ズーラン…

ミル 6

この巻は急展開、決着へ。化け猫ということ無関係にマイノリティーの恋愛とそれを囲む人々の話でもあるな。。物語の大元の設定はファンタジーだけど、佐賀の両親の金銭感覚などはリアルでほほえましく、地に足ついた実体験に基づいている感じが好ましい。ミ…

夜明けの図書館 1,2

新米図書館司書が主人公のレファレンスサービスがテーマのコミック。 ほんわかしたよい話。本庁から来た事務職の男性がよいスパイスになっている。夜明けの図書館 (ジュールコミックス)作者: 埜納タオ出版社/メーカー: 双葉社発売日: 2011/10/17メディア: コ…

ランブルフィッシュ

83年コッポラ監督作品。 マット・ディロン、ミッキー・ローク、ダイアン・レイン、ニコラス・ケイジ・・若き日はこういう感じだったかという楽しさもあった。皆とてもうまく魅力的。後から知ったがダイアン・レインのかわいい妹役ソフィア・コッポラだったん…

ミル 1〜5

我が家の猫と同じ名前の猫が主人公。しかも、うちのと同じカギしっぽ。(丸まっている。) 佐賀出身の大学生のお話で、佐賀(鍋島藩)由来の化け猫の物語。化け猫といっても、妖怪じみたものではなく、長生きで人間の姿になる猫の話。家の者に「ミルっていう…

ファミリー・ツリー

「アバウト・シュミット」のアレクサンダー・ペイン監督らしく、痛みを伴う個人の問題を、陽性な俳優(今回はジョージ・クルーニー)を使うことでナチュラルにしんどくなく描いていて、主人公が問題に直面していくところでは容赦ない表現なんだけど、おため…

ムーンライズ・キングダム

とってもよかった!ウェス・アンダーソンの作品、映像とかいつもとってもすてきと思いつつも壁を作ってる同級生の作品みたいに思ってみていたけれど、これはもう完全に入り込めた。思い起こせば前作「ファンタスティック・ミスター・フォックス」*1もかなり…

日本文化の論点

朝日新聞に載っていた著者の文章に惹かれて読んでみた。オタク的夜の世界が政治など昼の世界を変える可能性について。分析がクールでユニークだと思う。取り扱っていることが身近で大変読みやすい。ただ「売れている」ということと「趣味がいい」ということ…

街の恋

イタリアの監督6人によるオムニバス作品。出演者は、全て俳優ではなく、各ストーリーの関係者が演じているとのことで、「本人による再現フィルム」みたいな映画が多く、この映画自体が企図しているように雑誌の実録ものみたいな感じ。モンド映画に通じるも…

銀の匙 9,10,11

主人公が気持ちよく成長している。それに従って、描かれてる視野も広がり、仮想敵とみなしていた感の彼の父親も描写が深まっている。心地よい。銀の匙 Silver Spoon(9) (少年サンデーコミックス)作者: 荒川弘出版社/メーカー: 小学館発売日: 2014/01/08メ…

マイケル

天使や神様が舞い降りる系の話、私好きで、また割合作られているところをみると、日常にかんなびたすがすがしさの風をいれたいと思っている人が多いのではないだろうか・・ これはトラボルタが地上に降りた大天使ミカエルに扮していて、神々しい・・などとい…

フィニアンの虹

1968年製作。コッポラ監督、フレッド・アステア出演。 「プロデューサーズ」(1968年)*1とか「夢のチョコレート工場」(71年)のようなテイストのミュージカル。なんか、ちょっと濃い色のキャンディーみたいな。wikipediaによると、68歳のフレッド・…

ねこしつじ 2−4 猫ピッチャー 1

猫が人間の職業についている作品二種類。どちらも猫の習性を職業に活かして描いているのだけど、猫を巡る群像劇が楽しい猫ピッチャーの方が私は好みで、もう毎回かわいくておかしくて大笑いしてしまった。ねこしつじ(2) (ワイドKC BE LOVE)作者: 桑田乃梨子…

桐島、部活やめるってよ

原作の説明を読んでいたらところどころ変えてあるみたいだけど、おもしろい構成でわかりやすくまとまっていて、ひきこまれた。高校のクラスの雰囲気がよく出ている。自分と他者が違うことは大人になってからでも一緒だけれど、それをつなぐ手段が少ない感じ…

スモーク・シグナルズ

ネイティヴ・アメリカンの映画人たちが監督、脚本、出演を手掛けた映画史上初の作品とのこと。 そこばかり価値があるなにか記録映画的なものだったらどうしようと危惧すれど大丈夫。 現代のネィティヴ・アメリカン、ごく普通のカジュアルな服を着てバスケッ…

動く標的

ハードボイルド作品ってどうも入り込みにくくて遠ざけてきたのだけど、小林信彦氏のコラムにポール・ニューマンの演技の光る作品としてこの映画が紹介されていてみてみた。中年過ぎてから見ると、ハードボイルドな環境に甘んじている主人公の自嘲のようなも…

空也上人がいた

日常をとてもリアルに丁寧に描いた上でそれを切り裂く何かを表現する山田太一氏らしい作品。今回は介護や老いがテーマ。だけど、氏らしく、それを老いたる人に出会う若者の視線で描いていく。救済という言葉を安直に使ったら山田太一氏の本意ではない気がす…

白い酋長

フェリーニの演出第二作。ニーノ・ロータの音楽がすてきでテンポがよくて、おかしくて、すばらしかった! 「白い酋長」とは週刊誌に連載されているフォトストーリーのヒーローのこと。新婚旅行でローマにやってきた新妻があこがれの白い酋長に会いたくて・・…

幽霊

感覚がすてきな友人がこの本のことをほめていたので、ちょっと立ち読みして最初の文章からもうひきこまれた。なんて美しい文章!久しぶりの文学作品!「楡家の人びと」のユーモアに通じる要素があると奥野健男氏の解説に記してあるのだけど、北さんの処女長…

おおきなおおきなねこ

民話をもとにせなけいこさんが作られたこの物語、河童に対峙するおばあさんのごく日常的であきらめを含んだ接し方、でも智恵のある対応がおかしくて・・いい味!おおきなおおきなねこ (こどものくに傑作絵本)作者: せなけいこ出版社/メーカー: 金の星社発売…