若松監督の浅間山荘ものもだったけれど、今までキーワードとしてしか知らなかった三島由紀夫の自決に至る道のりがかなりわかりやすく表現されているし、ひりひりする。 見に行った人が森田必勝を演じた満島真之介のことをほめておられたが、確かにとても光っ…

1987年 スティーヴン・フリアーズ監督作品。「ヘルプ」に続く幻のビートルズ主演映画「アップ・アゲインスト・イット」を書いた劇作家ジョー・オートンと彼のパートナー ケネス・ハリウェルの物語。 もともとは教養があって指導する立場だったケネス・ハリウ…

うーんなんというかなんかほかに伝えかたやりようはないものか？ 宮本信子の阪神間マダムはらしくて感心。多分小林聖心出身のおばあさまという設定なんだろうなあ。最後彼女が延々ということになるシーン、音声を排除したのはいい演出だろうな・・じゃなきゃ…

ミシェル・ピコリの品のある演技はすてきだったし、おもしろいおもいつきの映画だと思うのだけど、ラストは「ん？」となり、家族でみていて意見がわかれた。私はよいように解釈していたのだけど、家族の意見は字義通りでは。。というような。。 チェーホフの…

創作集団Neo Spiritという集まりの舞台を淀の劇団京芸で。小さな小屋のお芝居をみるのは久しぶり。そこにいる人たちに懐かしい空気を感じる。座席が四方を囲んでいて真ん中に舞台という空間。至近距離で、ないものを切ってみたりというしぐさをみているとど…

チャウ・シンチーの映画みたいな魅力がある。（ヒロインせりかさんのちょっと抜けた人柄、主人公がちょいずるいこととかも考えてみたりするところ）宇宙ものなのに息が詰まらない感じがいい。「空き時間をどう過ごすかでその人の『格』ってもんがきまりそう…

昭和１４年度作品。 小学六年生の仲良し少女二人を中心に話がすすみ、その感情表現の機微が細やかで、戦争中の日本人の心根もすーっと伝わり、さりげなくすばらしい構成。all cinema

MAYA MAXXのタッチ（大胆だけど、猫の微妙な表情が秀逸）もいいし、ことばもきれいで、いつか小さい人に読んであげたくなる。ちょっとクサクサすることがあった時に読んでじわーっと心に栄養のものが沁みていった。しろねこしろちゃん (幼児絵本シリーズ)作…

１１月１月４月と文楽に行くようになってきて出演者のことや、構成などがちょっとずつわかるようになってきた。 ずっとシリアスな話ばかりだと観客が疲れてしまうので、緊張をほぐすシーンがさしこまれていること。今回もそのチャリ場がおもしろかった。主人…

「男はつらいよ」の原点となったテレビ作品ということで、渥美清が工員さんだとかサラリーマンだとか毎回違う役に扮し、ホームコメディー的なものを演じている。今井正監督の「兄と妹」（昭和４２年） 橋田寿賀子脚本の 「日本で一番もてない男」（昭和４２…

坊っちゃんがsnsで日記を書いたら？っていうのとか中原中也の黒目率（教科書に載っている黒目がちの中也だが現実生活での魅力のほどは？）とか、「ガラスの仮面」でしか「たけくらべ」を知らない人間（私）に寄せた「たけくらべ boy's side」とかなかなか切…

つくづく絵がいい。信頼できる人間の表情が。最終日、宇宙のことを語り合える仲間とのいい雰囲気。これってどういう世界でもあるなぁ・・ねじれ者、真壁君のエピソードもなかなかよかった。宇宙兄弟(4) (モーニング KC)作者: 小山宙哉出版社/メーカー: 講談…

movie.walkerplus.com小林桂樹さんの演じた裸の大将がよいという評判はきいていたのだけど、予想をはるかに上回る良さだった。人情話に持っていかなくて、以前読んだ山下清の旅行記に流れている空気と同じものが流れている。思ったままをいう、それが本質に…

品と味のあるなかむらさんの絵柄。そしてあたたかいがいい人っぽすぎて盲目になっているわけではない観察眼。楽しめます。そして町でおじさんをwatchするのが楽しくなる。なかむらさんの連載記事はこちら。←ここにも魅力的なおじさんの姿が紹介されている。…

地方の郊外にオープンしたばかりの書店でバイトしていた著者が綴ったエッセイマンガ。業界ものとしてもおもしろさ、そして語り口（たとえ方）の絶妙さ。普段静かにみえる本屋さんの隠された悩み・・読んでいて楽しめた。ギャグ漫画じゃないスタンダードなタ…

陸前高田で津波にさらわれたわが家を建て直そうと奮闘する７０代の男性を描く、とくると、身構えてみなきゃいけないのか・・という感じだが、主人公佐藤直志さんのなんとも愛嬌のある笑顔、骨がありながらも、淡々と自分の生活を送るだけという姿がしんどく…

かなり伏線めいたものがはりめぐらされ・・期待が高まる。BILLY BAT(11) (モーニング KC)作者: 浦沢直樹,長崎尚志出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/22メディア: コミック クリック: 1回この商品を含むブログ (9件) を見る

wowowにて。高泉淳子さん久しぶりにみた。よいねー。（キャストをみて高畑淳子さんと間違えて意外な感じがしていたのだった。） 渡辺謙氏の人柄も伝わるような舞台。今の日本にあてた想いの伝わる作品。http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/102962/

このコミックで家康のイメージよくなってきた。信長協奏曲 8 (8) (ゲッサン少年サンデーコミックス)作者: 石井あゆみ出版社/メーカー: 小学館発売日: 2013/02/12メディア: コミックこの商品を含むブログ (12件) を見る

太一君の行動はほんとに意外。千早ちゃんの鈍めの反応がかわいらしい。私の好きな新が…みなに少しずつ変化のみえる巻。ちはやふる(20) (BE LOVE KC)作者: 末次由紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/13メディア: コミック購入: 2人 クリック: 19回この…

昭和１０年度作品。成瀬監督の初トーキー作品とか。 女優さんがちょいと棒読みなのと、筋がちょいとセンチメンタルな気もしたが、その後の成瀬監督らしさの萌芽があるという評を読んで振り返ると、女性の方が男性よりずっとしっかりしているところや、貧困、…

どんどんおもしろくなっていく。今までみてきた宇宙もの、立派な人が出て来るのが定番で、ありがたすぎて・・みたいな部分があったのだけど、この巻に描かれているJAXAの選抜試験（集団で密閉空間に放り込まれ、その行動を観察されるという話）では、それぞ…

なんやかやいってもこの兄弟自分のスキルアップのための努力を怠らないんだよな。（当たり前か） 兄の聖人っぽくない性格がなんとも原動力だな。（宇宙ものってややもすると神々しすぎて近寄りがたくなるので）宇宙兄弟(2) (モーニング KC)作者: 小山宙哉出…

公開当時、「外交官夫人がチンパンジーと恋愛する映画 気持ち悪」みたいな空気もあったとおもうし、わたしも「なんでまたこんなお話？」って気分だったと思うのだけど、大島渚の映画をいくつかみてからこれをみると、まじめに挑戦的で本質的な問いかけをみて…

伽羅先代萩 新版歌祭文 釣女 とっても春らしいデザインの劇場パンフレット。説明書きによると「釣女」の美女の衣装（鴇花紗綾形綸子御所解縫振袖 ときはなさやがたりんずごしょときぬいふりそで）と大名の衣装（薄納戸羽二重市松熨斗目半越 うすなんどはぶた…

赤川次郎の文楽の本に、近松原作ということで紹介されていた作品。おもしろかった。時代劇っぽくなく、時代は江戸だけどテイストは現代劇という感じ。これぞまさに世話物っていうことか・・ 実直な武士である夫を演じている俳優さんの西洋風な阿部寛のような…

前巻*1もだったが、最近の作家さんのことはわからない・・でも、写真などからみて相手を描く西原さんの表現力すごいなー、やっぱりただものじゃない！と今更感心。吉田戦車さん夫妻の本*2読んだところというのもあってお二人の出演、さらに立体的に感じられ…

東村さんの作品を読んでいるといつも思うが、夢々しい中への現実の折り込み方がうまい。海月姫(11) (KC KISS)作者: 東村アキコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/03/13メディア: コミック購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (14件) を見る

壮大な話についていけるか心配だったが。。コンプレックスまみれなスタートにどんどんくいつく。おもしろい。宇宙兄弟(1) (モーニング KC)作者: 小山宙哉出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/03/21メディア: コミック購入: 12人 クリック: 504回この商品を…

来週文楽の「伽羅先代萩」をみにいくことになっていて伊達騒動の予習に。伊達騒動、人物が入り組んでいて、説明を読んで混乱していたのだけど、かなり整理できた。ただ、この映画は歴史ドラマっていうよりは立ち回りの部分が大事な映画となっている。（キル…