2010-09-01から1ヶ月間の記事一覧

俺俺

なんだかいつもインパクトのある本をすすめてくれる友人が、「疾走感のある本で、どう思ったかきかせてほしい」などというものだから読んでみた。その友人と前に立ち話で町田康の「宿屋めぐり」(好き)の話なんかしていたからすすめてくれたのかな・・ちょ…

奇跡の丘

昔学校で聖書を習っていた時の一言一句をなぞるような体験。すごくちゃんと丁寧に描いてある。でも、もちろん凡庸な聖劇ではない。しょっぱなの受胎告知からして、こういう風に撮るのか〜という衝撃。表情をきっちり押さえるあの視点。奇跡の丘【字幕版】 [V…

関根勤 映画の時間

TV

CSで(京都のケーブルでは10月より土曜0時に)やっているこの番組、関根さんの映画への造詣の深さ×愛×話芸で大変楽しみにしている。ゲストも結構豪華で、このあいだまとめて録画していたものをみていたら、山崎まどかさんという人がアメリカのハイスクール…

ジョン・スメドレー

古い芸術新潮を読んでいたら、いろいろなものを紹介する巻頭のコーナーで佐々木美穂さんというタートル派の方がジョン・スメドレーのタートルの肌触りなどをほめておられ、タートル大好きな私は落ち着かない。 検索してみたら、京都の大好きなブランドKATOの…

京都本より興味を持った店

「京都カフェじかん。」 火裏蓮花柳馬場姉小路上ル一筋目東入る・・かな? 卯晴紅茶のお店 素夢子古茶家 「Meets Regional 京都本 キャラ別キョートBEST!!」←こっちの方が独自の視点があり、おもしろかった。マダム向け、とかひとりアネゴむけ、ロハスくん向…

勉強ができなくても恥ずかしくない 3それからの巻

体育祭のくだり、高校での気持ち、前に週刊文春のインタビューで読んだ時も、すごくよくわかると思ったけれど、こうして小説仕立てにするともっとせまってきて感無量・・たくさんの若い人が読んだらいいな・・勉強ができなくても恥ずかしくない〈3〉それから…

勉強ができなくても恥ずかしくない 2やっちまえ!の巻

橋本治に毅然と懇々と自分の立ち位置を説明してもらうのってすごく好き。安心できる。小学生の話なんだけど中年のおばはんにも十分あてはまる。P66 自分に自信がないと、おどおどしてしまって、自分のまわりにあるものがなんにも見えなくなってしまうという…

勉強ができなくても恥ずかしくない 1どうしよう…の巻

図書館のヤングアダルト向け特集の棚が貸し出し口のすぐそばにあって、ぱらぱらっと読んでみたら、何があってもほめるより戒めてしまうお母さんに萎縮している主人公の姿が息子のようにみえて・・なんだか気持ちがとてもわかる気がして・・そしてまたある部…

アポロンの地獄

自分にとって初パゾリーニ体験。パゾリーニ、「ソドムの市」の監督、ということで、かなりエグい感じかな、と思ってもおり、しかも題材もオイディプス王だし・・とレンタルを躊躇していたところ、これはさらっとしたものだとすすめられ・・うん、確かに。 ギ…

三国志 16・17

赤壁の戦いが終わり、読む方のテンションがちょっとさがったところに、ちょうどあとがきに「三国志を読み通していない人も劉備、関羽、張飛、諸葛孔明、曹操、孫権、董卓などの名前は知っている」という意味の話が出てきて、やめようとした心にブレーキをか…

ハイスクール1968

これくらいの年代に作られた映画がとても好きな私には、映画の背景がきっちり文章で表現されていて(たとえば野良猫ロックに出てくる新宿西口の広大な空き地や、路上で行われるハプニング演劇とか)とてもわくわくするものだった。自分が上京したのは82年…

再読・再訪

今まで再読ということをあまりしてこなかった自分だけど再読してみて発見ということがこのごろ頻繁に起きている。グレゴリ青山さんの「ナマの京都」をこのあいだぱらぱらと読み返していたら、西部講堂のことが出てきて、グレゴリさんがそこに行ったのは相米…

大奥 6

こういうのを枯れ専と呼んだりするのだろうか・・年をとったからこその境地が美しく描かれている。よしながさんは浅薄な人間から誤解されかねない人に違った光の当て方をするのがうまいな。そして、浅薄にみえた批判者自身にもまたいい角度から光をあてるよ…

第七の封印

ベルイマンの中で一番わかりやすいと教えてもらった「ファニーとアレクサンデル」をなんとかみることができたので調子に乗って、ふや町映画タウンのおすすめマークがついていた(ただし☆一つ)この映画をみてみたのだが・・咀嚼できたとはちょっといえないか…

本屋にて

やっぱり町の本屋さんは無目的に入っても「こんな本が出てるんだ」という、思わぬ出会いがあっていい。 今日は先日読んだ「LIFE」というほぼ日ブックスから出ているレシピ本がとてもすばらしかった飯島奈美さんがお弁当本を出したということで本屋さんにのぞ…

主に泣いてます

違う世界に生きるもののエンカウンターのおもしろさ、みたいなものを東村アキコ氏は得意としていると思うのだけど、今回は水木しげると美人?向島が舞台というのもとてもいい。主に泣いてます(1) (モーニング KC)作者: 東村アキコ出版社/メーカー: 講談社発…

ファニーとアレクサンデル

ベルイマンが凄い映像作家であるということは伝え聞いていても、難解なのではと思い、今まで遠慮してきた。映画の相談役ふや町映画タウンの大森さんにたずねたところ、「ファニーとアレクサンデル」はテレビ向けにわかりやすく作られているし、またトータル…

片桐くん家に猫がいる 2

なんだかシンプルな絵なんだけど、自分の周りの猫飼ってる人にきくと「そういうことするよ〜」というリアルなおかしみがあって、自分は飼ってないけれど大いにウケ、読んでいてとてもハッピーな気分になった。28歳の猫男子片桐君、あとがきでも「1巻にく…

LIFE

「かもめ食堂」や「めがね」のフードスタイリストの飯島奈美さんが日常的なストーリーの中のお料理の作り方をすごく丁寧な写真とともに紹介したもの。気取った雰囲気重視のものでなく、たとえば「夏の終わりの天ぷら」だとすると 夏の終り、からだがくたびれ…

エマ 1〜10、 エマ ヴィクトリアンガイド

「『エマ』というヴィクトリア時代のメイドさんが主人公のコミック、背景とかがすごくきっちりしていていいよ」と歴史好きの友人に薦められて読んだのだけど、ガイドブックも含めその研究熱心ぶりが気持ちよく、今まで何気なくみてきたメイドさんが出てくる…

三国志 15巻

周瑜が・・・「三国志」読んだ人としゃべってると、彼のファン多いな。三谷幸喜氏も確か文庫版のあとがきでお好きと書いておられたけれど・・とてもわかる。この巻の、中田雅喜という人の解説もBSマンガ夜話ばりの細かい観察&ツッコミがおもしろい。三国志 …

横道世之助

かなりやられた!ふらふら生きている感じの80年代後半くらい?*1の大学一年生世之助のお話なんだけど、世代的にもエリア的にもまた現代との交錯具合も絶妙に自分とかぶって自分ないし身近な友人の物語、という感じ。 新聞小説だったからかとっても読みやす…

海月姫 5

かわいらしいなー。今一番読んでいてほっとするコミックかも・・「ひまわりっ」でも出てきたけれどロゴデザインって大事なのね・・海月姫(5) (KC KISS)作者: 東村アキコ出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/08/10メディア: コミック購入: 3人 クリック: 88…

なくもんか

映画好きの知り合いが同じ水田伸生監督、宮藤官九郎脚本という組み合わせの「舞妓Haaaan!!!」よりよかったといっていたもので、「舞妓Haaaan!!!」もその前の、やはり同スタッフの「ぼくの魔法使い」も大好きな自分はえらく期待しすぎ、どうもテンポがあわな…