2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

東京の英雄

「清水宏監督の映画は大変みやすい。細かいところの辻褄なんか関係なし。っていう割り切った作品だ。」とふや町映画タウンの大森さんからきかされていたが、これもそんな感じ。リアリティとか関係なしにおはなしのためのおはなしかな?ってところもあるし、…

「キネマ洋装店」で登場人物を描かれたすてきなイラストに惹かれてみてみた。 島崎藤村の原作が映画化されたもの。妻に先立たれた洋行帰りの大学教授の子育てものなのだが、こどもがすごく幼い時代からぱっと飛んで、こどもたちがお年頃になるもので、その間…

聖家族

山登りのような読書だった。それも東北の険しめの山を登っている感じの。都の支配とは違う系譜の、体自体を武器にする一派(それは烏天狗などともつながり、修験道的色彩を持つ)の長い長い歴史の物語なんだけど、点から語られ、それが線になる構成で、はじ…

お買い物

TV

友人がとってもよかったとほめていたテレビドラマ。再放送を待っていたらやっと!現代版「東京物語」という感じなのだけど、小津監督のあのあたりの映画をみていると現代の家族のあり方への批判とかを私が勝手に感じてしんどくなるのだけど、こちらはそうい…

耳に残るは君の歌声

ここで終わるの?っていう意外とあっさりした終わり方、というのはあったけれど手堅くまとまっていたと思う。ジョン・タトゥーロが演じているオペラ歌手の声がすごいと思ったら、サルヴァトーレ・リチトーラというミラノ・スカラ座のテノール歌手の声だった…

TOKYO!

3人の海外の監督が、日本人を使って東京をテーマに撮ったオムニバス。ミシェル・ゴンドリーの作品の、ナチュラルさに驚く。話の展開も好き。二作目のはパニックものなんだけどなんだかなぁ。東京の細かい描写はリアルだけど。ポン・ジュノ監督のは、ひきこも…

その後のツレがうつになりまして

そうだ、人間は誰でも病気になるんだ。たいていの人は重い病気を人生の後半にする。そして死に至る道のりも病気のつらさと共にゆく。 だから病気のつらさを言葉にして他の人と共有することは恥かしいことでもなんでもないのだ。そして、人はどんなときであっ…

小浜 朽木屋 (2016年9月編集 現在の名前は元祖 朽木屋商店?)

この夏小浜に。商店街でNHKドラマ「ちりとてちん」に出てきた雰囲気を醸し出している焼き鯖を売っているお店を発見。店頭にたくましく並べられた焼き鯖にびっくり!普段から焼いた鯖は大好きで、京都市内で時々購入するのですが、小浜の焼き鯖は身が分厚くてし…

金環蝕

またまた清水宏×桑野通子(デビュー作なので主役ではないが、なかなかいい役。)よくできたサイレント映画ってなかなか楽しいな・・恋のトライアングル、みたいな話でトレンディードラマみたいなストーリー。でもこれがまた楽しめる。金環蝕 [VHS]出版社/メ…

恋も忘れて

「有りがたうさん」*1での、きっぷのいい姐さん姿がとってもよくて大好きになった戦前の女優桑野通子さん。キネマ洋装店のたかぎさんに同じ清水監督ものでのおすすめをきいたらこの映画を教えてもらった。わたしは桑野さんがしゃべってるシーンが特にかわい…

儀式

70年代には今よりずっと日本の家の湿り気を帯びた重圧というものがくっきりしていたし、払いのけたい対象もはっきりしていた・・そんなことを感じさせる。いろんなシーンが象徴的な感じで使われていて、独特の映画文法を持っている映画だと思う。儀式 [DVD…

やつがれとチビ

よく動物を育てるのと子育てと似ているというけれど、猫の<やつがれ>が捨て猫をひろってきて育てる過程はこどもが赤ん坊の時のことを思い出し、本当に気持ちを沿わせてしまった。やつがれとチビ―絵本漫画作者: くるねこ大和出版社/メーカー: 幻冬舎コミッ…

藤城清治 銀河鉄道の夜

日本映画チャンネルから録画したものをみる。藤城さんの影絵のうつくしい動きが、おはなしにぴったりだ。風吹ジュンや神津はづきの声がまたとてもいい。いろんな銀河鉄道に接してきたけれど、時機もあるのか、この作品ではひととひとの出会いのはかなさ、尊…

侯孝賢 

93年、是枝裕和監督が撮ったものらしい侯孝賢のドキュメンタリー。株式会社ヒーロー発売。「珈琲時光」*1の評判があんまりよくなかったから、侯孝賢の映画、まだみたことなかったのだけど、小さい時の話や、人形使いの話である「戯夢人生」*2あたりからみ…

エノケンのとび助冒険旅行

windshpさんがこどものころご覧になって以前(←こちらのコメント欄)からみたいとおっしゃってた幻のビデオがふや町映画タウンに入荷した。まずはwindshipさんがご覧になり、ローテクながらとってもかわいらしく工夫されており素敵な映画だとおききし、わたし…

夏の妹

返還直後の沖縄を舞台に沖縄と本土のことを語った映画、っていうのは全く知らず、みうらじゅん氏のお好きな栗田ひろみさんが出てくる大島渚の映画、ということでみはじめた。栗田さんやりりィ、殿山泰司さんの魅力で最初は大島渚の映画にしては観念的でない…