2008-07-01から1ヶ月間の記事一覧

京の学生文化を歩く

60年代から70年代の京都の学生生活って、その時代にもうこの世に生まれていてどういう感じか知っているけれど自分は子供のころでなんかあこがれに満ちた大人の世界、という感じ。この本を読んでいたらその感覚がよみがえった。映画「パッチギ!」をみたと…

いつまでもデブと思うなよ

岡田斗司夫さんは、「BSマンガ夜話」などでみかける時、年上の人と年下の人の間の齟齬を埋める役割をさりげなくしておられたりして注目していたのだけど、著書を読んだのははじめて。すごく整理されてこっちの心に届く調子で書かれていてますます好きになった…

RURIKO

昔林真理子の自伝的な小説を読んだとき、ここまで書くかというところまで書ききるプロ根性に驚愕もし、でもそこまでやるからこそ、どんどん人をひきるけるうまい構成に感心したりしていたが、その時のことを思い出した。現存のスターを使った実名入りフィク…

新・のんき大将

「プレイタイム」*1より規模が小さくてまとまっていて私は好きだな・・田舎にお祭りみたいなのがやってきて・・というストーリーで古い絵葉書のような映像も音楽もいい。有名なユロ氏になってるタチより、この映画にでてくる郵便配達のフランソワになってい…

プレイタイム

建物や調度の細部、走っている車やバス、女性の衣装やたちかたなど映像としてみていると楽しいし、すごい人数の人を細かく動かしていて手間のかかった映画という感じがするが、wikipediaによると興行的には不振だったとか・・確かに丁寧に作りすぎているとい…

街のあかり

寡黙でぐだぐだ説明はなく、中途半端に甘くなく、いいタッチ。小津安二郎のことをリスペクトしているのがよくわかる赤色づかい。対話シーンも全く同じ位置に人が配置されるような感じとか小津タッチなところがあった。でも当たり前だがアキ・カウリスマキ監…

こころ

夏目漱石のこの小説を読んだとき、何かドキドキするものがあったのだけど、ストーリーを知っているせいか映画は落ち着きすぎている感じがした。森雅之の学生時代は少し無理が感じられたが、新珠三千代の方は若い時も奥さん姿もとてもしっくりきた。「K」の表…

銭ゲバ

70年代のにおいの色濃い、アメリカンニューシネマのようなコミック。一気に読ませる。これが少年誌に連載されていたとは!銭ゲバ 上 (幻冬舎文庫 し 20-4)作者: ジョージ秋山出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2007/10/01メディア: 文庫購入: 25人 クリック:…

テースト・オブ・苦虫(5) おそれずにたちむかえ

どう表現していいのかわからないけれど、ぼやき漫才的な魅力というかひとつの話芸みたいな感じでおもしろい。真顔でうそぶいている、って感じもあるんだけど、そう思わせて本音ってところもありそうで、ひとり書いてあることに同感して共感をおぼえたりした…

天然コケッコー

原作もすばらしかったが、長い原作の雰囲気を損なわずうまくまとめてあり(原作にはまだ先があったが)、また映画にしかできない音などの表現もとても効果的で、すてきな作品になっていた。宝物のような映画。夏帆も、一番小さい女の子もとっても魅力的。天…

光と嘘、真実と影

最近日本映画チャンネルやwowowでの市川崑監督の特集をみつづけている自分にとっては、ひとつひとつについてはあまり細かく語られない市川作品を細かく語りあっていくこの本はとても参考になりおもしろかった。いろいろな市川ファンによる対談で構成されてい…

ボルベール

ペドロ・アルモドバル監督の映画は好きなのでできるだけ劇場公開でみたいと思っていたのだけど、なんとなくこの作品、重すぎて消化不良おこしそうかな・・という思い込みがあって、みるのに時間がかかってしまった。みはじめたらそんな思いは杞憂。「オール・…

竹山ひとり旅

東北の奥深さが好きで、うろうろしたものにはとても楽しめる作品。渋谷ジァン・ジァンでの高橋竹山の姿も映っていて、映画をとった当時は「そして現在」というシーンなんだけど、今ではそこの部分も昭和歴史的な資料になっていることに、特別のものを感じた。…

あぶな坂HOTEL

あぶな坂HOTELというのはあの世とこの世の間に建ち、臨死状態の人がそこでどちらの道を行くか決める場所。表紙は昭和時代のホラーマンガのような泥臭さも持っているのだけど、あえてそうなのだろうと思う。さすが萩尾望都、すごい構成力と残酷なほどの観察眼…

盗まれた恋

1950年代の市川崑作品はモダンで勝ち気な女の人がでてきて結婚にまつわるごたごたを演じる感じで似ているものが多くちょっと混乱する。(「青春怪談」「女性に関する十二章」「結婚行進曲」「あなたと私の合言葉、さようなら今日は」など。)でもなんだか…

東京アンダーナイト

昭和の空気が充満。まだまだ知らない世界がこの本の奥にあるのだろうなぁ。。京都にもそういえば昭和時代にはナイトクラブとか多く、そこで事件が起きたりもしていたなぁ。。ホテルニュージャパンとの位置関係も興味深かった。東京アンダーナイト―“夜の昭和…

サビシーマン

先日読んだ「ドブロクの唄」と同じ頃に書かれた「SPA!」の連載コラムをまとめたもの。ブログよりは文章も長いし、やはり読みごたえはさらにある。心身ともにキツい状態なのに読者を楽しませるこの技量!そして雑誌連載にはいろいろなしばりのあることも今頃知っ…

ドブロクの唄

松尾スズキ氏のブログ*1をまとめたもの。(一身上にいろいろあったキツい時期だった模様。) ブログって雑誌連載などにくらべると文も短いしその時々では内容はともかくリアルタイム性が一番大事、という感じで接しているのだけど、こうしてまとめて読んでみ…

やさぐれぱんだ

乾きすぎてなくて、いいデザイン。パンダのつかみどころのなさをよく活かしている。やさぐれぱんだ〈1〉 (小学館文庫)作者: 山賊出版社/メーカー: 小学館発売日: 2007/09/06メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 20回この商品を含むブログ (81件) を見る

不思議な少年 6

山下和美さんの作品は上品な絵と骨太だけどどろくさくない主張があって手に取っただけで読んで充実した時間をおくれることを確信できる。そして裏切られない。「不思議な少年」シリーズは冷徹すぎるストーリー展開に形をかえた「笑ゥせぇるすまん」?と思った…

イームズ写真展

イームズの写真展が京都のVOXビルに来たので行ってみる。街にでかけることが億劫になっていて、VOXビルに行くのは本当に久しぶり。MEDIA SHOPも健在でうれしい。昔メディアショップってかっこいいけれどかっこよすぎて近寄りがたいところもあるかな?などと…