2004-03-01から1日間の記事一覧

ひとりぐらしも5年目

イラスト+文章という体裁の本って普通に一方向だけ目を走らせておけばいい文章オンリーの本に較べなんかちょっと読みづらくて読むのに時間がかかったりするのだけど、この本は1ページ辺りの絵と字の配分も目にやさしくそして著者の姿勢の素直さ、日常のこ…

日本映画を歩く

JTBの「旅」という雑誌に連載されていた紀行文。 70年以前の映画を扱っておられるのでみたことがなく、イメージがわきにくいものもあったけれど、実際にその場所にいって確かめたくなるようなところもあった。 話題になっている映画をみているか、その…

観光の哀しみ

酒井さんは年齢も自分と近く(昭和41年生まれ)出てくる思い出話が共有できる感じでおもしろい。。ときいていたのだけど、はじめて読んだこの本でもそれを確認できた。と、同時に彼女の旅への考察は、普遍的で年齢を越えて楽しいものだと思われた。じっく…

山下和美短編集

山下さんのマンガを読んだのははじめてだけど、とてもいい感じ!少女漫画誌と青年マンガ誌に載っていたものを一緒に集めてあるけれど両方に通用する感じ。絵もきれいでさわやかなんだけど、一筋縄ではいかなくて骨太で。。現実にはおこらないようなできごと…

ボロボロになった人へ

リリー・フランキーの小説もなかなかすごい!という評判はきいていたのだけど、とっても読みやすくて情景はすごくリアルで目に浮かぶような感じ、そして描かれていることはかなり繊細で、よくできているなぁと思った。読んでいる時間確実にその世界にはいり…

ファースト・プライオリティ

最近小説から遠ざかっているわたしが久しぶりに小説を読む楽しさにひたれた本。10ページ程度の短編がすごくたくさんあるのだけどいろんな種類の人生がその短い中にすごくうまく描かれていて、自分のいろんな分身がいろんな形で存在していて、本当に心地よ…

人生激場

書評家の藤田香織さんの本に三浦さんのことがよくほめてあるので読んでみた。はじめはちょっと肩に力がはいっているのか、熟していないような表現が少し気になったが、読み進めて行くにつれ、だんだんこなれてき、こちらもしをんワールドに慣れてき、とても…

日本人への遺書

天本さんが骨のあるユニークな俳優さんであることは訃報とともに紹介された話で知った。 旧制高校から軍にまわされ、東大へ進学、中退、俳優へという経歴をおもちの天本さんだからこそ語れる説得力に満ちた話、なにか自分の、日本の現在をもし天本さんがごら…

映画監督ベスト101 日本編

ただ映画監督のフィルモグラフィーを並べているだけのものでなく、ちゃんとした批評精神のもとで書かれている101人の監督像。でもその批評がしち難しいものでなく、そう思う心がすごくわかるタッチで書かれていてとても好感がもてる。座右の書としておい…