小判鮫

映画com

wikipediaの衣笠監督のところにはこの作品についてこのように載っているが、*1

1946年(昭和21年)、明治開化期の鉄道建設を巡る利権争いを、東宝オールスターで描いた喜劇映画『或る夜の殿様』が戦後第1作となり、翌1947年(昭和22年)に島村抱月松井須磨子の恋愛事件を描いた『女優』、オムニバス映画の『四つの恋の物語』第4話を監督後、東宝を退社してフリーとなる。同年、長谷川と山田五十鈴が設立した新演伎座の顧問となり、同座製作で『小判鮫』を製作するも、東宝争議もからんで不評となり

自分にはなかなかよく出来た作品に思われた。
長谷川一夫が、歌舞伎役者 中村紅雀と離れ島の役人の息子百太郎の二役をこなす。そして、紅雀の方が、演じる舞台がいくつもあり楽しめる。(多分、揚巻、児雷也(衣装がそれ風)、娘道成寺、あと三人で刀のうちあわせをしているようなのは何だろうか。。)中村紅雀は上方芝居とあるけれど、中村座と称していて、紋の図柄も銀杏。自分には今の中村座と関連があるようにみえた。
山田五十鈴が軽業師。身のこなし、ちょっとすれた感じなどなかなか良かった。

*1:原典 衣笠貞之助 『わが映画の青春 日本映画史の一側面』 、中央公論社中公新書〉、1977年。とのこと