映像の世紀プレミアム 

恥をさらすことながら、現代史をちゃんと理解していない自分にはとてもわかりやすく説明してくれるこのシリーズ。

ムッソリーニヒトラースターリンの台頭と最期までをまとめてあった。ムッソリーニヒトラーを一緒くたにしていた自分には、インテリのムッソリーニを崇拝しておずおずと近寄るヒトラーの姿など新鮮。スターリンだけが三人の中で死ぬまで敗残を経験していなかったのだなとか、息子(やその家族)すら犠牲にする苛烈な姿などとともに印象付けられた。権力を一度手に入れた物はやすやすと手放すはずがないという言葉など思いだし、国が弱っている時なにか救世主のように強い言葉で出てきて支持され、とめられないかのような暴走をしはじめる、その有様がこわくて仕方なかった。

メモ:エイゼンシュタインの「十月」←トロツキーの姿をカットさせられた
「永遠の都」←ハリウッド映画 主人公は黒シャツ隊をモデルにした団体の一員 ムッソリーニ自身が勤勉なイタリア首相の役
ハンニバルの征服」(1937)←ムッソリーニが私財を投じて作られた

こちらも、自分の生きていた時代のことも多いのだけど、ベトナムからのボートピープルなど事象として知っているだけでどういう経緯でとかまるでわかってなかった。沢田教一さんも「地雷を踏んだらサヨウナラ」という映画はみていたものの、具体的にどの写真で賞をとられたとか、ロバート・キャパは本名でなく、難民であったとか今回の放送をみてはじめて知った。

迫害されていた側が解放された途端に他者を迫害し始める・・・第9集も第10集もこの流れをとめることはできないのかと苦しくなった。