もず

夫の暴力に耐えかね娘を置いて故郷を捨て都会の小料理屋で女中として暮らす母を淡島千景、美容師として都会で働こうと母の許にやってきた娘を有馬稲子が演じている。この母がいつまでも女で、母は母らしくなんて思ってもいない自分でも、なんでこういう発想になるかねえというようなところが次々と描かれていく。最後実は・・のようになっているけれど、娘への愛情というものは確かにあるのだろうけれど、なにかバランスがとれていない女性であることも間違いなく・・哀しい気分になる。

乙羽信子が調子の良い役。「大阪の宿」*1をみたとき、仇っぽい乙羽さんが珍しいように思ったのだけど、友人は乙羽さんにそういう印象はもってないというような話をきいていたものだから、あ、なるほど、こういう作品もあるものねという気持ちになった。

もず [VHS]

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