高原へいらっしゃい

 

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70年代に山田太一原作(脚本は山田さんの時と、違う方のときがあることにのちほど気がついた)、田宮次郎主演で放映されたドラマ。いま、日本映画専門チャンネルで再放送され楽しみにみている。現在9話まで見終わったところ。高原の古いホテルで再起をかける田宮次郎と、彼が選んできたメンバーとの奮起の物語。なんといっても益田喜頓がシェフをつとめているのが嬉しい。飄々とした佇まい。そして田宮さんの、一度失敗したから後にはひけないという愁いを含みながらも前向きに、ホテルは未経験なメンバーたちの中で、お手本として一流のホテルマンとしての立ち居振舞いをみせる、でも数々のトラブルが発生する、そのドラマが楽しい。主題歌の作詞は谷川俊太郎。70年代の旅のブームも思い出す、心に触れるフォーク。

このドラマは2003年にも佐藤浩市主演でリメイクされていて、それも先日一挙再放送があり、こちらは最後までみた。山田太一原作、で、別の脚本家の名前が毎回変化して出てきていた。(回して担当しておられた模様。)21世紀にあわせてあって、その変化もおもしろい。田宮版では、お目付け役としてやってくる副支配人が前田吟だが、新しい方では西村雅彦。西村雅彦って都会的なんだなあと感じる。でも、佐藤浩市の理想主義に、異を唱える孤独な姿に共感を覚えるし、一番気になる登場人物となった。旧版は途中までしかみてないので、この後の展開はわからないが、9回までみたところ、新しい版の大きな変化はホテルの買収問題ということがテーマになっていること。

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同じことを扱うにしてもちょっとずつ変化を加えてあり見比べるとなかなかおもしろい。新版で八千草薫が演じていたシェフの昔の知り合いを旧版では津島恵子さん。その時代その時代の品と風格のある女優さんがあの役をされている感じだなあ。